梅(ウメ)
バラ科サクラ属
英語名:Japanese apricot
仏語名:prune japonaise
梅の由来と特徴
古くから日本の代表的な花であり果実である梅。花や枝振りを鑑賞されるだけでなく、果実は梅干しや梅酢、のし梅、梅肉エキス、梅酒などさまざまな用途に用いられてきました。果実は6月の中旬から下旬に収穫されます。
地方品種も多く、小梅、青梅のような純粋なウメの他にアンズ性のウメ、両者の中間のもの等があります。アンズ性のものとしては白加賀や藤五郎、中間的なものは養老、太平が有名で、大粒なもの小粒なものの品種も多様です。
成熟初期の果実は緑色で固く、梅酒や砂糖漬けに向きます。完熟して黄化を始めると梅干しに向くようになります。
尚、熟していない果実の核にはアミグダリンが含まれ、酵素により青酸を出すため、青梅の生食は非常に危険です。
梅の効能
糖質代謝に効果があり、内臓の働きを活発にするほか、便通をよくする効果があるといわれています。また、下痢、暑気あたり、疲労回復にもよいとされています。
主な品種
長束(なつか)
愛知県稲沢市の原産。花は白く大きく、果実は丸い。果肉が緻密で品質がよく、梅酒、梅干しに適する。
藤五郎(とうごろう)
大粒の品種で新潟県中蒲原群に多く栽培される。花は中輪で淡紅色。果実は丸く果肉には繊維が少なく果皮が薄い。梅酒や梅干しに適する。
白加賀(しろかが)
江戸時代から栽培され、現在も関東地方に多く栽培されているアンズ性の大粒品種。果肉が厚く繊維も少ないため良質の梅として、梅酒、梅干しに用いられる。
南高(なんこう)
和歌山県南部川村の原産。自家結実性が低いので受粉樹が必要であるが、果実は熟すと赤く色づき、良質である。紀州梅干し代表的品種。
甲州最小(こうしゅうさいしょう)
代表的な小粒品種。果実は5g程度の小さいもので、収穫はやや早く5月下旬から6月上旬。小梅漬けに用いられる。