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パイナップル

パイナップル科アナナス属
英語名:pineapple, ananas
仏語名:ananas
中国語名:鳳梨
トロピカルフルーツの代表的な存在であるパイナップル。世界中で本当にたくさんの人に古くから愛されている果物です。非常に固いうろこのような皮に覆われていますが、その中にはとても華やかな甘さや香りを持った果肉がぎっしり詰まっている… そんな不思議な魅力をもったパイナップルをご紹介します。

パイナップルの由来と特徴

パイナップル(パインアップル)という名前は、形状が松かさ(パイン)に似ていて、酸味のある味がリンゴ(アップル)に似ていることから名付けられました。原産はブラジル南部。草丈60~120cmぐらいの耐乾性の強い常緑多年草で、熱帯アメリカではかなり古くから広い範囲で栽培されていたようです。ヨーロッパにはコロンブスの第二次探検隊(1493年)により西インド諸島から伝播し、以後世界中に広まりました。日本には江戸末期の1845年にオランダ船によりもたらされ、琉球や小笠原諸島周辺で栽培されるようになりました。
その表面はうろこのような固い表皮に覆われていますが、中の果肉は水分を多く含み、豊かな甘味・酸味・芳香を持っています。まさにトロピカルフルーツの代表と呼ぶに相応しい華やかさとジューシーさが特徴ですね。
そういう華やかな味や香りを持っているだけに、その用途は本当に広汎で、そのまま生食される他、缶詰や乾燥果・氷果、ジュースなどの加工食品として多彩に活躍しています。また肉料理との相性もよく、豚肉料理の付け合わせとして食卓にのぼることもしばしばです。果実の芯が固いため、加工する場合、芯をくり抜いてドーナッツ状の輪切りにされることもお馴染みです。
国内で流通しているものは殆どがフィリピン、台湾などからの輸入物で、沖縄本島や八重山諸島で栽培されている国産物は非常に希少価値があります。輸入物は1年中いつでも店頭に並んでいますが、国産物は7月から9月に収穫されます。
世界的な産地は、ハワイ、フィリピン、タイ、コスタリカ、ケニアなどが挙げられます。

パイナップルの効能

ビタミンB1が非常に豊富で、ビタミンB2、ビタミンCも多く含んでいます。ビタミンB1には糖質の分解を助け代謝を促す効果があり、ビタミンB2・C、クエン酸などとの相乗効果により、疲労回復や夏バテ防止、老化防止などに効果があるといわれています。またタンパク質分解酵素のブロメリンを含んでいるので、肉類の消化を助けたり、腸内の腐敗物を分解し下痢やガス発生の症状緩和に効果があるともいわれています。

パイナップルの品種

世界的に多く栽培されているのは葉にとげのないことが特徴のスムーズカイエン系ですが、同じく葉にとげはない小果ながら味のよいクイーン系、食味が極めてすぐれたモーリシャス系などが知られています。

豆知識

食べ過ぎると舌や口の中が荒れる

上記のタンパク質分解酵素であるブロメリンの他、シュウ酸石灰を含むため、生果を食べる過ぎると、舌や口中がヒリヒリして荒れてしまうことがあります。
熟し方が足りないほど、この傾向は強いといえます。

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