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サクランボ

バラ科サクラ属ミザクラ類
英語名:cherry
仏語名:cerise
初夏を代表する可憐な果実。その美しい色合いと美味しさで、愛されて続けているサクランボ。生食はもちろんのこと、加工食品やケーキなどでも非常に高い人気を誇っています。広く捉えると輸入のアメリカンチェリーなども含まれますが、ここでは日本国内で生産されているサクランボを中心にご紹介しましょう。

サクランボの由来と特徴

サクランボは桜坊とも書かれ、桜桃(おうとう)と呼ばれることもあります。日本には江戸時代初期に中国から伝えられましたが、寒さに弱く品質も良くなかったため、あまり広まりませんでした。現在の品種は、明治初期に欧米から伝えられました。原産地は西アジアや中国と云われており、西洋ではその歴史は古く、有史以前から食べられていたとのこと。古代ギリシア時代には人の手によって栽培されてたという記録も残されています。バラ科サクラ属の落葉高木で、4月~5月に白く美しい花を咲かせます。栽培は冷涼地が適しており、国内生産されている約15,000トンのうち、約60~70%を山形県が占めています。
味は酸味と甘みに富み、生食はもちろんのこと、ジュースやジャム、ゼリー、果実酒などの加工食品の他、ケーキなどに広く使われている人気の高い果物です。近年では温室栽培により冬期でも手に入りますが、やはり旬は初夏。6~7月には果物店やスーパーの店頭を鮮やかに彩り、初夏の味覚の代表的なものの一つですね。特に高級国内品種の果実を厳選したものは高価で流通に贈答品としての価値も高い果物です。

サクランボの効能

他の果物に比べて格段に多くの鉄分を含みますので、貧血や疲労回復、冷え性などにもよいといわれています。また、カロチンやカリウムにも富むため、高血圧の予防に効果的といわれており、さらには美容や便秘にもよいとの説もあります。

主な品種

佐藤錦(さとうにしき)

代表的な品種で、サクランボの王様ともいうべき品種。着手から10年の歳月をかけ、1922年に佐藤栄助により山形県で作出された。果実の大きさは中ぐらいであるが、多肉で甘みと酸味のバランスが抜群で美味。品質にも優れている。収穫期は6月中旬から6月下旬。

紅秀峰(べにしゅうほう)

佐藤錦と他品種の交配で1979年に生まれた比較的新しい品種。実は濃い赤になり、果肉が硬く甘みも濃厚。日持ちがよい等の品質にも優れる。晩生種で、佐藤錦の後、6月下旬から7月上旬にかけて収穫される。

南陽(なんよう)

実が大きいのが特徴。色は赤黄色で、果汁に富み、すっきりとした甘みに定評がある。佐藤錦の変種として山形県南陽市で生まれた。大粒のため人気が高いが生産量は少ない。6月下旬から7月上旬にかけて収穫。

ナポレオン

明治初期に米国から伝わった品種で、佐藤錦はこれをもとに交配された。18世紀からヨーロッパで栽培されており、名前もナポレオン・ボナパルトに由来する。果皮は赤斑黄色、果肉は硬めでやや酸味が強い。6月下旬~7月上旬に収穫。

輸入品種

アメリカンチェリー

米国から輸入されるサクランボの総称であるが、代表的な品種はピング。ピング種は黒っぽく深い赤色で、果皮・果肉とも硬めでパリッとした食感が特徴。甘みに富み、香りも豊かである。黄色味がかって果肉が柔らかいレーニア種も人気があるが、輸入量は少ない。主にカリフォルニア州とワシントン州で生産されている。

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