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梨(ナシ)

バラ科ナシ属
英語名:pear
仏語名:poire
夏の終わりから秋にかけて店頭や食卓を賑わせてくれる梨。大きく日本梨(和梨)と洋梨に類別されますが、ここでは日本梨についてご紹介します。

梨の由来と特徴

梨は日本でも非常に古くから栽培されている果実で、日本書紀(720年)にも記述があります。本来バラ科の落葉高木ですが、日本では栽培管理や台風対策のため、樹高を1.8mぐらいに揃えて水平棚仕立で栽培されています。4月頃白い花を咲かせ、夏から秋にかけて収穫されます。その実は、糖分はあるもののビタミンをあまり多く含まず、殆どが水分で(84~88%)加工には適さないので基本的には生食されます。
日本梨は熱心な研究の末、品種改良が進み、現在では非常に多くの品種がありますが、大きく類別すると「二十世紀」「新世紀」に代表される『青梨』と「長十郎」や「豊水」などの『赤梨』に分かれます。
鳥取、茨城、千葉県で多く生産されています。

梨の効能

成分は殆どが水分ですが、糖類の他にはカリウムを非常に多く含み、体内の生理代謝や利尿に効果があるといわれています。

主な品種

長十郎(ちょうじゅうろう)

1895年頃偶然神奈川県で発見されたた実生品種。以前は赤梨の代表品種であった。果実は肉質が固く粗い。甘みは多いが、日持ちがやや悪いという特徴がある。

幸水(こうすい)

農林省園芸試験場で研究育成された青梨で、後述の新水・豊水と併せて「三水」のひとつとされている。多汁で甘く肉質も良い。扁平で尻が大きくへこんでいるのが特徴。1959年発表。

新水(しんすい)

1965年に園芸試験場で発表された赤梨。早生で7月下旬から8月中旬に収穫される。わずかな酸味に加え染み入るような濃厚な味が特徴。日持ちはあまり良くない。

豊水(ほうすい)

新しい品種で1972年に同じく園芸試験場で発表された赤梨。実はかなり大ぶりで果重は350~400gになる。果肉は柔らかく甘み酸味ともに豊富で多汁。/p>

二十世紀(にじっせいき)

代表的な青梨で、千葉県で偶発実生として1898年に発見・命名。9月中~下旬頃熟す。多汁で甘み酸味に富み、日持ちがよいのも特徴。

新世紀(しんせいき)

岡山県農業試験場で二十世紀と長十郎を掛け合わせて得られた青梨で1945年に発表された。二十世紀によく似ているが、やや早生。肉質はやや固めで、酸味や香気には乏しい。

その他の仲間

洋梨

欧州に源を発し現在は世界中で栽培されている。日本梨が球形なのに比べ、洋梨は縦に長く、いわゆる洋梨型や卵型である。味も日本梨と全く異なり、石細胞が少なくねっとりした食感がある。芳香もかなり強い。代表的な品種はフランス生まれのラ・フランスやイギリス生まれのバートレットなど。

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